本園の取組み

支援基本姿勢

支援五原則

 1、手本となる身近にいる大人としての振る舞い・緊張感・責任感
 2、人としての慣性やブレない対応と支援(喜び・悲しみ・苦しみを共有できる感性)
 3、温かい情緒の交流や心理的課題に配慮した関わり
 4、子どもを理解する能力や内面を洞察する能力
 5、子どもと関わる基本姿勢「頭は冷静に、心は熱く」という姿勢。

生活の場、育ちの場における本園の取り組みの実際

地域小・中学校との連絡協議会、高校訪問の実施

 水戸市立双葉台小・中学校と年間2回、児童の通う高校への訪問、学校の先生方と児童の自立支援に向けて協力し、連携を図っている。

ショートステイ事業の実施

 水戸市との委託契約として、入院など家庭の事情で養育が出来ない児童を、一時的に受け入れるサービスを実施している。

小規模ケアーへの取組み

 地域小規模児童養護施設『結いの家』。より家庭的な関わりの実践。

スポーツ指導の実施

 年間2回の茨城県児童福祉施設球技大会(春のバレーボール、夏の野球)に向けての取り組みを、子ども達の心身の成長の為の大切な機会と捉えると共に、それに向けて園全体が1つになり取り組む伝統が受け継がれている。また、集団スポーツを通じ、爽快感や達成感・充実感を味あわせると共に、仲間意識や協調心などを養い、スポーツを通した表現活動を行うことで情緒の安定に繋げる。

食育の実施

 何を食べたかというよりどう食べたか、正しい食習慣や食事のマナーを身に付ける。また社会自立に向けた食事面でのアドバイスや調理技術の習得など定期的に実施。

家庭との連絡調整

 家庭支援専門相談員(ファミリーソーシャルワーカー)を軸として、家族との連絡調整を図り、また親との養育の協働を図りながら児童の自立及び早期家庭復帰・再統合を目指している。(具体的には帰省や面会、保護者の行事等への参加などの連絡通信と、児童相談所など関係機関との調整)

個別対応と心理的なサポート

 被虐待児や情緒面に問題を抱えた個別対応が必要な児童への個別面談や心の癒し、生活場面での一対一の対応や臨床心理士による心理療法に取り組み、保護者への援助など助言指導を行っている。

高齢児に対する社会自立支援(社会生活技術支援)

 高校生等に対して、将来への社会自立がスムーズに成されるよう、社会生活技術の習得等のリービングケアを位置付けると共に、日々の生活において生きる力(自分で課題を見つけ、考え、主体的に判断し問題を解決する)や生活力が育まれるよう支援している。

性教育

 スポーツ指導員による保健体育の一環として、年齢や発達段階ごとに、性に対する正しい知識や理解、性に対する啓発。

幼児教育

 幼児一人ひとりとの愛着関係を基にして、それぞれの特性に留意し、生活場面の中で基本的生活習慣や躾などが身に付くよう配慮し、養育している。また、多くの生活体験の中で社会性を養うと共に、集団生活へのスムーズな適応が出来るように、年長児童を水戸市立石川幼稚園に通園させている。他の幼児については、養育カリキュラムを作成し、園内での養育の充実を図っている。

日常生活を通した支援

 衣食住に関する具体的支援が子どもの支援への土台となる日常の生活の中で、しっかりとした生活習慣の形成(基本的生活習慣・年齢相応の生活習慣・躾、社会規範や道徳観)が図れるよう支援している。

学習・進路支援

 学習を通した一対一の関わりを大切にして、基礎学力の定着を図り、それぞれの能力に合わせ取り組んでいる。また、中学3年生・高校生に対し、受験や将来の方向性を見据えた進路選択・有意義な高校生活を送らせながら、その中での将来の生活設計や自分探し・目標探しに繫がるよう、進路指導に取り組んでいる。
  高校生 過去5年間の進路
   自衛官、フードスクエアカスミ、日本製鉄(株)東日本製鉄所、茨城県警察、学校法人八文字学園

自立支援計画に基づいた支援

 短期的、中長期的な目標を設定し、本人や保護者を取り巻く課題を解消し、児童一人ひとりの様態に応じて多面的に検討する。また社会的な資源の包括的な活用にも配慮し、自立支援計画を作成して自立支援に当たっている。

個人の特性を尊重した自己実現への支援

 児童一人ひとりの個性を尊重し、最善の利益に配慮した人権尊重及び心身の発達の保障。児童と養育者との信頼関係の形成・愛着関係の構築により、安心して自己表現できる環境を大切にして、自己実現への支援に取り組んでいる。

地域の子ども会活動への参加

 地域との繋がりを大切にする為、地域の子ども会・育成会に加入して、積極的に地域の行事等にも参加している。また、園の行事にも参加して頂き、社会的な機能・役割が果たせるよう子育て支援に取り組んでいる。

育ちの場における職員との信頼関係の構築

 本園の何気ない日々の営みの中で、1日24時間絶え間なく支援にあたるとともに、一定の時間を共有している職員との信頼関係を基礎として、情緒的交流を図り人との付き合い方を学んだり、子どもの成長・発達、またパーソナリティーの形成に大きな影響を与える職員との信頼関係の構築を図る。 

絆の会の発足

 昭和43年から児童自治会として活動してきたが、少子高齢化の社会情勢や児童の権利擁護の尊重という観点より、平成27年度より 絆の会 として再発足。

その他

実習の受け入れについて

目的・意義

 少子化の中、社会的養護の有効利用をしてもらう為にも、実習生の役割り又は職員・第三者としてのオンブズマン的役割りが重要と思われる。従って本園としても、実習生の受け入れを積極的に行い、実習生と共に子供から学び、実践し、自立支援の場として共有し、実習を位置付ける。

実習生の位置付け

1、実習生と言えども、援助者の一人であるという認識
2、現場に埋もれている子どもの特性・個性を発見しようとする姿勢及び向上心
3、福祉という職場を選択する意義
4、日常の質の良い生活と向上心

受け入れ
年間計画による養成校の受け入れ
 茨城県内養成校 5校(茨城女子短期大学、リリー保育福祉専門学校、その他)
介護等体験学生の受け入れ(教員免許取得の為)
 茨城県内養成校 3校  茨城県外養成校 2校