運営計画

 平成28年度児童の入所状況は、減少傾向にあり、その中での年齢構成は、高齢児の割合が高くなっている。児童の多くが愛着障害や行動障害を抱え、その他身体的障害や身体的疾病を持つ児童の入所の傾向が見られる。そのような現状を踏まえ、園の運営方針を組織的に効果を発揮できるよう職員が一体となり、専門的機能を最大限に活用して安定した養育が果たせるよう努める。また、児童の権利を擁護し児童の権利を尊重しつつ次のことを実践する。

◎支援における基本原理


①児童の最善の利益に配慮した人権・発達の保障

・人権、人格の尊厳 ~ 子どもの権利擁護

・子どもの発達の保障とウエルビーイングの実現
  子どもの個性、自己主張、自己表現を大切にしながら一人ひとりの発達段階における課題に応じた支援

②個の尊重(子どもと大人、児童と養育者との信頼関係の構築・信頼関係、愛着関係の形成 個別化)

③家庭支援(保護者と施設との養育の協働)

・可能な限り親への主体的参加を求め、協働して養育を図る。

・親子関係の尊重と調整(家族との再統合を目指す)

・その他の道を目指すのか支援方針の明確化・被虐待児の世代間連鎖が図られないよう支援

④自立への支援

・個々の発達課題を解消しながら、将来スムーズな社会生活(心身共に健康で自分の特性や人間性を生かす)が送れるよう支援(生活技術や社会的規範・倫理観・規則などの遵守)

※児童福祉法第41条…退所した者に対する相談やその他の支援など社会生活が出来るよう支援

⑤グループダイナミクスの活用

◎日常生活支援(生活の場・育ちの場・学びの場・実践の場・支援の場)

◎結いの家の運営

・児童が担当職員とのより密接な人間関係を通して、地域の中で家庭体験をすることにより生活への意欲、生活技術の習得、情緒の安定、自主性、社会性を身に付け、責任ある社会人としての成長発達の一助とする。

・一人ひとりが自分の家(住まう所)としての意識を持ち、毎日の暮らしに取り組む事により、与えられた生活ではなく、自分たちで作り上げていくという気持ちを高めてゆく。

・一人ひとりが互いに認め合い、生活全体についてよく話し合い、理解し合い、助け合い、成長しあうこと。

・社会人として責任ある大人になるために、苦しいことや、つらい事にも耐え、毎日の生活習慣、礼儀作法、言葉づかい、対人関係等の生活技術がきちんと身に付くように自立的生活を送る。